Steam、最初のレビュー10件の壁。レビューが少ないと、存在しないも同然の扱いになる
Steam、10レビューの壁とは?
Steamで小規模インディーにとって重要なのは、とにもかくにも10レビューを獲得することです。
その理由はシンプルです。
以下のポストは、Steamマーケティングコンサルタントで有名なクリス氏のもので、レビュー数が10件に達するまでのストアトラフィックと、10件に達した後の状態を示したグラフです。
レビューが10件に達するまではSteamのストアのトラフィックがほとんど存在しないのに対して、10件に達した瞬間に跳ね上がっているのが分かると思います。
Steamではレビュー件数が10件に達すると、ディスカバリーキューでのお勧めに掲載されるようになり、ストアを訪れるユーザーからのトラフィックが増えます。逆に10件レビューがないと、ストアからのトラフィックがほぼ存在しない状態になります。
もし、大好きなゲームがSteamデビューしたら、素早くレビューすることで大きな力になります。
それは、好評でも不評でも構いません(好評の方が嬉しいとは思いますが)。とにかくディスカバリーキューで紹介されるには10件のレビューが必要なのです。
Steam Keyや無料で手に入れたゲームはレビュー数に含まれない
Steamのシステムでは、Steam Keyを利用したアンロック、無料で手に入れたゲームのレビューは露出に関わるレビューとして扱われません。当たり前ですが「Steam Keyを無料であげるから、そのかわりレビュー書いて」というやりとりが成り立っていたら、沢山のユーザーを抱えるゲームが優位になってしまいます。
なので、10件のなかに1件無料で手に入れたゲームのレビューが混じっていたら、Steamでは9件しかレビューされていないと判断されます。
これは、「非常に好評」「圧倒的に好評」などの評価をするときも同じです。SteamはSteamで購入したユーザーの評価だけを見て評価や露出を定めています。
開発者の方へ、Steamには準備して挑んでください
10件のレビューがないとダメなんて……と思われるかもしれませんが、Steamのフィーチャー機能はアルゴリズムが組まれていることから、機械的に「あまりにもレビューがない=他のプレイヤーにとって期待度の高くないゲームである可能性が高い」という処理をしている可能性は大いにあります。多くのゲームはリリースした週が購入のピークになるので(あとでバズったりすることを除いては)、待ち望んでいる人が多いゲームは当然リリース週に沢山のプレイレビューがでます。それをもってSteamがディスカバリーキューに出す、出さないの判断をしていることは大いにありうるでしょう。
なにが言いたいかというと、ゲームをリリースして話題性があるうちに10件に到達すると、リリース時の賑わいとSteamのシステム的なおすすめによって大きくトラフィックが増え、売れる可能性が飛躍的に高まります。
多くの開発者は事前にゲームの情報を宣伝してファンや仲間を作っておき、リリースと同時にレビューをもらえる準備をしてからSteamに挑んでいるので、それもお勧めです。
ただSteamのレビューガイドライン上
・他のプレイヤーにレビューを残すよう強要すること
・レビューを残すために支払いやその他の報酬を受け取ること。
などなどのレビューを無理やり書かせたりする行為は禁止されていますのでご注意ください。
SNSなどで開発スタジオのXなどで「良かったらレビューしてください」というのはよくみかけるのですが、上記のように強制すると良くない、ということですね。
プレイヤーの皆様へ
「売れるためにレビューを求めるなんて、ゲーム開発じゃなくて単なる宣伝の話じゃないか!」と思われるかもしれません。
実際そうです。だから、強制されてレビューをする必要はない。しかし、ゲームを長くやっていると、以下のような気持になることはあると思います。
「なんでこんなに面白いゲームが売れないんだ」
「もっと売れて続編が出て欲しい」
「開発スタジオが生きているうちに推しておけばよかった」
そういったときにゲームを応援できる方法がある、ということを私たちは伝えてたいと思っています。
無理にレビューしなくてもいい。
でも、ゲームを応援したい気持ちが湧いたら、レビューが力になることを思い出していただければ幸いです。
最後に。
10件のレビューについては、クリス氏の以下のブログ記事に詳しくまとまっています。
詳しく知りたい方は是非ご覧ください。
https://howtomarketagame.com/2022/01/25/why-your-first-10-reviews-are-the-most-important/